近年、「男性更年期障害」という言葉を耳にする機会が増えています。
しかしこれは決して 新しい概念ではなく、以前から臨床現場では多くの男性が同様の症状に悩み、治療を受けて きました。
女性更年期障害を専門とする立場から見ても、男性におけるホルモンバランスの変化は決 して軽視できるものではありません。
男性更年期障害の背景には、加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下があります が、実際の発症にはストレスや生活環境の変化が大きく関与しています。
特に、仕事において「これまで通りにうまくいかない」と感じるような状況に直面したとき、 精神的余裕が失われ、症状が顕在化するケースが多く見られます。
初期症状としては
• 寝不足が続く
• 朝起きても疲労感が抜けない
• 意欲や集中力の低下
といった、いわゆる「軽いうつ状態」に近い症状から始まることが少なくありません。
また、真面目で責任感が強く、神経質な傾向のある方ほど発症しやすい印象があります。
当院においても、近年このような症状で来院される男性が増加しています。
治療において最も重要なのは、まず患者さんの現在の悩みや背景を丁寧に伺うことです。
そ のうえで、必要に応じてホルモン補充療法や生活指導などの比較的負担の少ない治療を行 うことで、
多くの方がおよそ2か月程度で症状の改善を実感されています。
男性更年期障害は、適切に対応すれば改善が期待できる疾患です。
一人で抱え込まず、ぜひ早めにご相談いただきたいと思います。





